ほうろく灸体験@まめいち

梅雨入り直後でしたが、毎月第3日曜日に「つくば草の根はりきゅう院」で行われている恒例の「まめいち」にて、ご来場の皆様にほうろく灸体験をしてもらいました。

「ほうろく」とは素焼きの陶器で、本来は豆などを煎ったり・蒸したりするのに使われます。金属鍋よりも熱の伝わり方がゆるやかで焦げにくいのだそうです。ほうろくの上に「もぐさ(原料:よもぎ)」を乗せ、燃やして頭に載せるお灸がほうろく灸です。

 日本最古の医学書といわれる『医心方』(984年)にも、よもぎの薬効(止血など)やツボに灸の熱刺激を与える灸療法が記載されています。ほうろく灸を置く頭頂部には、実はたくさんのツボがあります。特に、百会というツボは頭痛、めまい、耳鳴り、鼻づまり、目の疲れ、睡眠障害、頭がボーっとするなどの頭部の症状だけでなく、循環の促進により全身の症状も改善させることがあると言われています。

 体験会当日は、ほうろくが熱してくると頭の上にびわの葉を挟んで、「びわの葉灸」としての効果も感じていただきました。体験者の感想としては、「ほんわり/じんわりとした温かさが気持ち良い」「終わった後はさっぱりした/すっきりした」「視界がクリアになった」という方がいました。中には、頭にほうろく灸を置いてまもなく足元がぽかぽかしてきて、サウナでも改善しなかった冷えだったのに!と驚く方もいらっしゃいました。

ほうろく灸は、夏至や夏の土用に、日本各地で行われてきた風習ですが、どのような効果が期待されているのでしょうか。
 東洋医学では、人と自然を統一体として捉えます。夏は一年で最も陽気が高まっている時期ですが、人体で一番高いところ(=陽気が上り集まりやすい場所)にお灸という陽気を当てることで、「陽を極まらせて陰と為す」ことがほうろく灸の目的です。
 暑い夏こそ、冷たいものを飲むよりも熱い飲みものが身体に涼感をもたらす、と聞いたことはありませんか。気候に合わせた身体をつくるのに、お灸の助けを借りて身体に陽気を注入することにより、却って体感を冷ますという機能(性質)を呼び起こす知恵なのです。
 特に、エアコンが一般に普及してしまった現代社会において、夏になると逆に冷えの症状で悩む方が少なくありません。お灸は身体の巡りを改善することでさまざまな不調を改善させることができます。
 様々なタイプのお灸が、ドラッグストアでも簡単に入手できますので、セルフケア手段としてぜひ活用してほしいと思います。

そして、より効果的なセルフケアのために、私たち国家資格をもつ鍼灸師が症状にあわせて使うべきツボや適正な刺激量などのアドバイスをすることができます。ぜひ一度、お灸を試してみませんか。

(Chikako)

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