薬膳レシピー紹介、始めます!

 Vida Sanaは皆さんの健康サポートの一環として薬膳の観点からコーチングしています。

 皆さんは薬膳というと、どんなものを想像されますか?

 「漢方薬が入った料理?」、「健康的だけど不味いもの?」、「体に良いけど高価では?」…一般的なイメージは、こんな感じではないでしょうか?

 実は、薬膳料理は特別な料理ではありません。一回食べればそれでいいもの、でもありません。むしろ毎日の食生活のヒントとして薬膳料理の知恵を活かすことが重要です。

 薬膳料理には必ずしも漢方薬の素材が入っているわけではありません。中国医学では、漢方薬と同じように身近な食材にも、薬効に相当するような特性をあてはめ、効き目を発揮する料理のことを薬膳料理と定義しています。

 例えば、日本人にとって身近な食材である「お米(粳米)」。お米は「補気類」に属し、「脾胃」を養います。「補気」とは身体のエネルギーを補うことで、「脾胃」とは消化器系を意味します。お米は消化器系の働きを促進する役割を持っているということです。

 「補気類」に含まれる食材としては他に、じゃがいも、キャベツ、鶏肉、牛肉、鰹、蜂蜜などがあります。こうしたラインナップをみると、味も種類も様々な食材が含まれていることが分かります。現代的な栄養学から考えると、それぞれの食材の栄養価としては、お米は炭水化物、キャベツはビタミン類・食物繊維、鶏肉はタンパク質として分類されます。ところが、薬膳ではお米もキャベツも鶏肉も「補気類」という身体のエネルギーを養う食べ物としての特性に注目して扱われます。

 皆さんにぜひ知って頂きたいのは、いま食べている普段の食事が薬膳料理になりうるということです。これからVida Sanaブログで定期的に紹介する薬膳料理はごくありふれた、日常生活に活用できるレシピ―です。「薬膳料理は難しそう・・・」とは思わずに、「普段の食生活プラスちょっとした意識改革で薬膳になるんだ!」と思って頂けると幸いです。

 第一回目の紹介は、アンチエイジングならぬウエルエイジングのための薬膳レシピ―です。エイジングとは歳を重ねること。それは、万人に平等にもたらされます。だからこそ、化粧品の売り文句などとして使われるアンチエイジングという言葉に、私は不自然さを感じざるを得ません。むしろ、良い歳の重ね方をするためにはどうしたらよいかを考えたいのです。だから、ウエルエイジングです。

 東洋医学では、人間は年齢に応じて身体的変化を経験するものと考えます。そして、年齢に応じた食養生を奨めています。「いつまでも20代の若さを保ちたい」という願いを持つことは悪いことではないのですが、年齢に応じて身体に現れる変化を無視することは危険です。

 私たちの生理的機能の老化は避けられないものではありますが、機能低下に伴う不調は全ての人に訪れるというわけではありません。個人差がとても大きいのです。だからこそ、五臓六腑の調子を整える食生活を心掛けることがとても大事なのです。

 東洋医学では「腎」が成長・発育・老化に密接な関わりをもつと考えてきました。ところが、最近の科学研究からも腎臓と副腎が寿命と深い関係にあることが分かってきています(詳しくは、『NHKスペシャル 人体 神秘の巨大ネットワーク 第1巻:【プロローグ】神秘の巨大ネットワーク【第1集】“腎臓”が寿命を決める』を参照してください)。

 その「腎」の働きをサポートする薬膳レシピ―を紹介しましょう。「ホタテのクリーミースープ」です。滋養を促して疲れやすさを軽減する食材として、貝類、豚肉、鴨肉などはおススメです。クルミや黒ゴマは「腎」をサポートする協力援軍なので、日頃からウエルエイジングのためにフル活用したいですね。

ホタテのクリーミースープ

【材料】(2人分)

ホタテ貝(100g)、牛乳200cc、じゃがいも(2個)、玉ねぎ(1/2個)、いんげん(5~6本)

塩、コショウ、片栗粉、クルミ、パセリ(それぞれ適量)

【作り方】

(1)じゃがいも、玉ねぎ、いんげんは食べやすい大きさに切って電子レンジで加熱しておく。

(2)上記の野菜を最小限の水でスープにする。

(3)ホタテを加える。

(4)牛乳を加えて、塩コショウで味付けして、片栗粉でとろみをつける。

(5)仕上げに砕いたクルミとパセリのみじん切りをふりかける。

 実は、「腎」を疲れさせない食生活のキーポイントは、添加物や保存料を使った加工食品や調味料をできるだけ避けること!外食・中食産業で提供されている食べ物には何が入っているか分からないのが怖いのです。

 関連して皆様に声を大にしてお伝えしたいのが、塩の重要さ!お料理のプロは徹底的に食材に合わせた塩にこだわるそうです。そこまでしない家庭料理でも、できるだけ添加物のない天然の塩を使いましょう。天日海塩とか岩塩とか表示されています。味の決め手になるだけでなく、身体への負担に大きな影響が出ます。ミネラルの重要性は、最近の分子栄養学でも強調されています。

 季節のおまけレシピ―も紹介しますね。「小松菜のとろ~り卵とじ」です。

 夏から秋に向かう今の季節におすすめの料理です。秋は冬に向かって「肺」を養うべき季節です。乾燥した冬には「肺」の調子を崩しがちです。冬のインフルエンザ流行期に向けてワクチンを打つのと同じ論理と思ってください。

 肺を乾燥させずに潤す作用をもつ食材の代表格が、小松菜!

 他にも、ゆり根、いちご、白きくらげ、たまご等があります。

小松菜のとろ~り卵とじ

【材料】(2人分)

小松菜(半束)、卵(1個)、日本酒(少々)、塩(少々)オリーブオイル(大匙1杯)とろけるチーズ(適量)

【作り方】

(1)小松菜は食べやすい大きさに切って、オリーブオイルでさっと炒める。その際、少量の日本酒を振りかけて、塩味の調整をする。

(2)溶き卵をフライパンに投入して強火を入れる。

(3)とろけるチーズを投入して全体をまとめて出来上がり。

 私が大好きな赤ワインのお供にも良いですよ!ぜひ、お試しください!

 そうそう、赤ワインも大量でなければウエルエイジングをサポートしてくれますね。鬼に金棒の組み合わせです(笑)。

 Vida Sanaでは、ひとりひとりの体質や体調に合わせて、オーダーメイドの薬膳レシピ―もご提案していきます。皆様とご一緒に、美味しくて身体にも良い薬膳を目指していきます!薬膳ブログ続きをお楽しみに!

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